サイディングは雨水などが染み込むことで、反ったり、水漏れが発生したりするので、塗料の塗り替えを行う必要があります。
目地に充てんされているコーキングは塗装より早く劣化してしまうので、打ち替えが必要です。
単色で塗られた外壁には、エナメル塗料を使いベタ塗り、色々な色で塗り分けてある外壁であればクリア塗装で塗装します。
クリア塗装はだいたい新築後、6~8年以内に行いましょう。
弾性塗料を窯業系サイディングに塗ると、蓄熱してしまい、塗膜の膨れや剥がれが発生してしまうことがあります。
サイディングとは
外壁サイディングには、窯業系サイディング、金属系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングなど色々な種類がありますが、人気があるのは窯業系サイディングで、新築の約7割が窯業系サイディングを使っています。
外壁サイディングの作り方は、セメントに繊維質原料を混ぜて強度を増した主材を型に入れます。次に、型に圧力をかけて成形し乾燥させた後に、裁断し塗装すれば完成です。
サイディング塗装の必要性
塗装されたサイディングの外壁は、日光に含まれる紫外線や雨などの過酷な環境に晒されることにより、徐々に塗装の表面が劣化します。
塗装が劣化すると防水機能が失われ、サイディングに雨水などが染み込むことで、サイディングが反ったり水漏れが発生したりします。
このような事にならないようにある程度時期を区切って、塗料の塗り替えを行う必要があります。
外壁の塗装は、10年~15年程度の耐久性を有するといわれていますので、塗料の塗り替えの目安にしてください。
一方、サイディングとサイディングにある目地に充てんしてあるコーキングも経年劣化します。コーキングは7~10年の耐久性を有するといわれており、塗装より早く劣化してしまうことがあります。
コーキングの劣化を放置すると、目地から雨水が侵入してしまいますので、打ち替えが必要になります。
あるメーカーのサイディングボードの塗装をメンテナンスする手法を紹介します。
サイディングボードにひび割れが発生している場合は、まず、ひび割れをVカットした後、パテで埋めてから、塗装します。
ひび割れが大きい場合は、窯業系サイディングを張り替える必要があります。
単色で塗られた外壁には、エナメル塗料を使いベタ塗りで仕上げます。
一方、色々な色で塗り分けてある外壁であればクリア塗装を行います。
クリア塗装について
外壁の塗り替えでは、既に塗ってある塗装の色を活かすクリア塗装があります。
クリア塗装で重要なのは、外壁が劣化して塗膜が色あせてから行っても遅いということです。
既に塗ってある塗装の色を活かすのが目的なのですから、色あせた塗装の上にクリア塗装しても美しく仕上がりません。
外壁の劣化がはっきりわかるのが、チョーキング現象です。チョーキング現象を確認する方法は、外壁の表面を指で触るだけです。チョーキング現況が起きていると指に粉が付着します。
チョーキング現象が発生する前にクリア塗装しなければなりませんが、住宅が建っている環境にもよりますが、だいたい新築後、6~8年以内にクリア塗装をしましょう。
サイディング外壁に不向きな塗料
断熱性や防火性などに優れるサイディングですが、塗り替えの際、注意しなければならないのは、塗ってはいけない塗料があることです。
弾性塗料を窯業系サイディングに塗ると、蓄熱してしまいます。
この蓄熱によって、塗膜の膨れや剥がれが発生してしまうので、弾性塗料は窯業系サイディングには使えません。
外壁や屋根を塗装する塗料の多くは、屋根や外壁の建材の特徴に合わせて開発しています。
窯業系サイディングの外壁の塗装に適しているのは、UVプロテクトクリヤーをはじめ、ハルスハイブリッド塗料、ラジカル制御型の塗料です。
ピュアライドUVプロテクトクリヤーは、外壁の意匠を活せるクリア塗料です。この塗料は紫外線から壁を保護してくれます。
また、超低汚染で、防かびや防藻性にも優れるため、長い期間、かび菌や藻の発生を防止することができます。
ハルスハイブリッド塗料、ラジカル制御型の塗料は低汚染で耐久性にも優れています。
ラジカルは、塗料に含まれる顔料が紫外線の影響によって発生します。このラジカルによって塗料の中にある樹脂を壊してしまい、塗料が劣化します。ハルスはこのラジカルを抑制し封印する光安定剤です。
ハルスハイブリッド塗料は、光安定剤を単に添加するのはなく、塗料に含まれる樹脂に組み込んでいます。
さらに紫外線吸収剤も含まれており相乗効果が期待されます。
ラジカル制御型の塗料は、高耐候酸化チタンの技術を利用することで、ラジカルをバリヤーの内側に封じ込め、光安定剤も併用しています。

